「焼き芋」は冬の風物詩の代表格といえます。昔、冬の寒い日は「とんど」(いわゆる焚き火)を近所のあちこちでやっていました。手をかざして冷たくなった身体を暖めた思い出があります。今ほどうるさくなかったほのぼのとした時代だからこそ出来た焚き火「とんど」。その中にサツマイモを放り込んでホクホクの焼き芋を食べた経験は、昭和30~40年代までの方なら少なくないかと思います。
軽トラの移動販売車での「石焼き芋」も今ではほとんど見かけることもなく、焼き芋はコンビニかスーパーでしかお目にかかることがないので少しさみしい気もします。そんな焼き芋をバーベキューで作ってはみませんか?バーベキューのスイーツとしてもピッタリだと思います。今回はバーベキューでアルミホイルを使って時短で焼き芋を作るコツを紹介したいと思います。
この記事の内容
1 サツマイモはどんな種類があるか?
焼きいもに使用するサツマイモは、色々な種類があります。関東を中心に流通している品種では「紅あずま」があります。また西日本で人気の品種、サツマイモの定番中の定番といわれる「鳴門金時」も有名です。最近では糖度の高いサツマイモ、例えば、「安納芋」「紅はるか」などは、素材そのままでスイーツとして楽しめます。「シルクスイート」はここ最近登場した品種です。他には紫色のさつまいも「パープルスイートロード」などもあります。
2 アルミホイルで時短!焼き芋バーベキュー!: 準備するもの
2-1. アルミホイル
バーベキューで焼き芋作りに欠かせないのはアルミホイル。サツマイモを焚き火や炭火に直接放り込めば、強烈な直火で真っ黒に焦げたり、表面だけ焼けて中まで火が通ってなかったりムラがあります。アルミホイルはそんな熱を和らげて全体にまんべんなく熱を通し、また水分が蒸発するのを防ぐ役目をします。焼き芋専用のアルミホイルがこれ。普通のホイルと違い、黒ホイルなので短時間でホクホクの焼き芋が出来ます。
2-2. 新聞紙
美味しい焼き芋のコツは「蒸し焼き」です。ただ焼くだけだと水分が蒸発してパサパサになり美味しさは半減します。水で濡らした新聞紙でしっかりとサツマイモをくるんであげるとシットリとした焼き芋ができます。
2-3. 水
新聞紙を濡らして、焼き芋に潤いを与えます。
2-4. 炭
バーベキューでは「炭火焼き芋」となります。「焚き火」でももちろん大丈夫です。ちなみに軽トラの移動販売車での焼き芋は「石焼き芋」です。最近はこの「石焼き芋」ができる便利グッズもありますので後ほど紹介します。
★ 炭の火起こしのコツについてはコチラの記事が参考になります。
2-5. コンロ
バーベキューではメインが肉ですので、ほとんどの方はグリルコンロを使うと思います。焚き火台を使ったり、落ち葉焚きのようにファイヤープレイスでも大丈夫です。
2-6. 軍手
出来立ての焼き芋に包まれたアルミホイルは熱いので、火傷しないように軍手を使って取りましょう。バーベキューでは火を扱うので焼き芋に限らず軍手は必需品です。
3 アルミホイルで時短!焼き芋バーベキュー!: サツマイモを選ぶ
3-1. しっとり、ねっとり系なら
安納芋
種子島特産で、丸形でややオレンジ色の果肉です。加熱すると甘みが強くねっとりとしているので焼き芋に最適です。
紅はるか
比較的新しい品種です。安納芋よりも「はるかに甘い」ということから名前がついただけあり、焼き芋にすると、しっとりとした甘さが口全体に広がります。
シルクスイート
採れたてで焼くとほくほく系の甘い焼きいもになるのですが、十分に貯蔵したものを焼くと、ねっとり系の甘い焼きいもに変化する新しい品種です。
クイックスイート
平成17年に品種登録された新しい品種です。最大の特徴はなんと言っても電子レンジで加熱するだけで一般的なサツマイモより甘く焼き上げられると言うことでしょう。外見は「紅あづま」とほとんど変わりません。
3-2. ホクホク系なら
鳴門金時
鳴門金時は徳島県の特産品で、西日本を中心に作られている品種です。ホクホクとした食感、しっとりとした甘さの焼き芋になります。
紅あずま
昔から「さつまいも=紅あづま」というほど品種とか気にせず焼きいもに使用され、「さつまいもの代名詞」と言われているのが紅あずまです。主に、関東地方で人気の高いさつまいもです。
紅さつま
主に鹿児島で作られている品種で、焼き芋にするとホクホクした肉質で、甘みが強い焼き芋になります。
パープルスイートロード
果肉が紫色なことからこの名が付きました。甘くホクホクとした食感が特徴です。焼き芋や色をいかしてスープ、サラダ、お菓子に利用されることも多いです。
3-3. 選び方のポイント
● 表面はシワがなく、皮の色が濃くてツヤやハリのあるものがおすすめです。
● 表面がゴツゴツよりも、くぼみの少ない方が繊維質が少なく、ねっとりした食感を味わえます。
● 形状がふっくらとした、丸みのあるラグビーボール状のものがよいでしょう。
● 両端の切り口に蜜のあふれだしているものを探すとよいでしょう。
注意 表面が黒く変色しているものは避けて選ぶ!
注意 芽が出ているものは避けて選ぶ!
注意 固く細かなひげ根の多いものは避けて選ぶ!
4 アルミホイルで時短!焼き芋バーベキュー!: 作り方
4-1. 焼き芋 ・時短で美味しい作り方 その1
出典: 焚き火でホクホク焼き芋&焼き里芋 新聞紙とアルミホイルで包んで焼く!
4-2. 焼き芋 ・時短で美味しい作り方 その2
出典: Cookpad
4-3. 焼き芋 ・時短で美味しい作り方 その3
出典: Cookpad
4-4. 焼き芋 ・時短で美味しい作り方 その4
出典: 楽天レシピ
5 ちょっと寄り道: 焼き芋便利グッズ
バーベキューで焼き芋を時短で美味しく作るグッズには専用の焼き芋アルミホイルをはじめ、石焼き芋用窯やフライパンでも焼き芋が簡単に出来る便利グッズがあります。
5-1. 石焼つぼ用石
5-2. 焼き芋鍋の取替え用セラミックボール
5-3. フライパン用焼き物メッシュシート
5-4. 焼き芋鍋
出典: 河原の石で石焼き芋作りに挑戦!
6 アルミホイルで時短!焼き芋バーベキュー!: さつまいもレシピ
焼き芋はサツマイモの素材そのものを堪能する最もシンプルな調理法ですが、スイーツの素材として広く使われるだけでなく、ちょっとしたおつまみやおやつ、汁物などのスープ系、また本格的なおかずまで、あらゆるジャンルのレシピに登場します。その中でバーベキューでも簡単に作れるレシピを厳選してご紹介します。
6-1. さっぱりデザート♪サツマイモのレモン煮
切って煮るだけ、超簡単スイーツ、レモンがお口の中をサッパリしてくれます。
出典: Cookpad
6-2. 超簡単♪さつま芋の甘煮
こちらも切って煮るだけ!醤油、みりんが甘さにコクを出してくれます。
出典: Cookpad
6-3. さつまいもとクルミとチーズのサラダ
さつまいものホクホク感、クルミのカリカリした歯ごたえ、チーズのまろやかさがお口の中に広がります。
出典: Cookpad
6-4. 簡単揚げない 大学芋
油で揚げずに作れるので、バーベキューには最適なスイーツです。
出典: クラシル
6-5. さつまいもの甘納豆
甘党にはたまらないスイーツです。バーベキューにサツマイモの甘納豆、意外性で目立ちます。
出典: クラシル
6-6. ごろごろ野菜の和風スープ
ごろごろ野菜に具材のサツマイモはしっかりと食べた感があります。
出典: クラシル
6-7. 優しい甘みの鶏とさつまいものシチュー
寒い日のバーベキューにサツマイモのシチューは心も身体も温まります。
出典: クラシル
6-8. 3種のお芋で 具だくさん豚汁
こちらも寒い日のバーベキューに持って来いの豚汁、イモ三昧で身体にもいいです。
出典: クラシル
6-9. 豚肉とさつまいもの味噌炒め
コクのある味噌とサツマイモのほんのりとした甘さが合います。
出典: クラシル
6-10. 焼き芋・HM・リンゴで簡単HMケーキ
リンゴの甘酸っぱさとサツマイモの優しい甘さをホットケーキに閉じ込めました。
出典: Cookpad
6-11. 焼き芋と牛乳の簡単スイートスープ
焼き芋に牛乳を混ぜるだけ。塩、胡椒で味を整えたら美味しいスイートスープの出来上がり。
出典: Cookpad
6-12. 焼き芋と小松菜のサラダ
焼き芋のホクホク感と小松菜のほろ苦さが絶妙にマッチします。マヨネーズ、塩胡椒でコクをつけます。
出典: Cookpad
6-13. 焼き芋リメイクポタージュ
使うのは焼き芋と牛乳のみ。あとは塩を加えて味を整えるだけ。
出典: Cookpad
7 まとめ
アルミホイルを使って時短!焼き芋バーベキュー! いかがでしたか?美味しい焼き芋を作るコツは、焼くときに水分を逃さない事、そのためには濡らした新聞紙でサツマイモをしっかりと包んで、アルミホイルで水分の蒸発を防ぎ、直熱(じかねつ)をやわらげて程良い蒸し焼き状態にすることです。また出来上がりをしっとり、ねっとり系の焼き芋にするのか、あるいはホクホク系の焼き芋にするのか、サツマイモの品種によって違ってくるのも面白いですね。
サツマイモはイモ類の中で食物繊維の含有量が一番高く、コレステロールが体内に吸収されるのを防いでくれたり、血圧を下げる効果や便秘改善の効果もあります。スイーツにしてもよし、汁物やサラダの具材にしてもよし、身体にもよし、ぜひバーベキューのレシピに加えてみてはいかがでしょうか。