一言でバーベキューといっても場所決めから始まって、メニューに合わせた食材や道具の準備、現地に到着すれば機材や道具の設置、火おこし、調理とやる事がいろいろあります。バーベキューを楽しんだ後は撤収しなければなりません。食べ残しや汚れた道具、ゴミの処理など「後片付け」が最後に残っています。
この一連の流れをスムーズに運ぶに大切なのは事前に十分な下調べと準備です。ぶっつけ本番では忘れ物があったりバーベキューの準備に無駄な時間がかかったりで楽しさも半減します。
「場所」「道具」「食材」の3つがバーベキューの準備にかかる時間に大きく関わってきます。ちょっとした工夫や準備、下調べをする事で上手に時間を節約しましょう。
この記事の内容
1 場所について
どこでバーベキューをするか「場所決め」は最も大切な要素です。バーベキューの経験豊富な百戦錬磨の方なら自分の使い慣れた道具や機材も一式揃えてる事でしょうし、設置から火おこし後片付けまで手際よくこなしてしまいます。でも初心者や経験の浅い方でしたら、それこそ準備にかかる時間ばかりに追われてしまい楽しむよりも疲れてしまいます。
そんな時は現地で道具や機材がレンタル出来るバーベキューサイトを選びましょう。サイトによってレンタル出来る物が違いますので十分に下調べが必要です。さらに専門業者に頼めば設置から火おこし、そして後片付けまでの一切を行ってくれるのでそちらを利用するとよいでしょう。
2 道具について
もしレンタルするのではなく自前の機材や道具を持ち込むのであれば、どんなバーベキューをするかで使う道具も違ってきます。でも最低限準備するバーベキューの基本の道具や機材があります。
つまり分類として大きく「火に関するもの」「調理に関するもの」「食卓に関するもの」「後片付けに関するもの」の4つに分けてリスト化すると準備する上で分かりやすくなると思います。あと余裕があれば「有ると快適なもの」もリスト化してみましょう。
3 食材について
3-1 「メニューの決定」
バーベキューはどんなメニューにするのかシチュエーションによっても違ってきます。調理に手間のかかるものや難しいものはなるべく避けたほうがよいでしょう。じっくりと作りこむ煮込み料理や燻製は時間がかかります。
グリル(直接火で焼く)は短時間に高温で焼き上げるので、旨みを逃さずジューシーな仕上がりになりますのでやはりバーベキューは串刺しで直火、もしくは、波型の溝のある鉄板や格子状の金網、鉄板などの上に置いて直接火で焼くスタイルを基本とするのが良いと思います。
またグリルはシンプルだからこそ素材のうまみが引き出され、肉や魚、野菜とどんな食材にでも出来るので失敗もほとんどないと思います。メニューも豊富にあるのでその中から「簡単で」「短時間で」「美味しく」出来るメニューを選びましょう。
3-2 「野菜の下ごしらえ」
野菜の下ごしらえは前日のうちにやっておく事を絶対にお勧めします。バーベキューの準備にかかる時間を大幅に節約することが出来るからです。また手の込んだ料理を作る時も下ごしらえをしておけば当日はかなり楽になります。
おまけに調理の時の残材も出ませんし、現地でのゴミの量も少なくて済みます。もちろん調理の時間も手間も少なくて済みます。野菜の下ごしらえは「火の通りにくいもの」「火の通りやすいもの」の2つに区別すれば分かりやすいです。
「火の通りにくい野菜の下ごしらえ」
1 かぼちゃ
食べやすい大きさに切って種と綿を取り除いて電子レンジで2分位温めて(温める時はラップに包むかレンジの中に一緒に水を入れて下さい)十分に冷ましてからジップロックに入れて冷蔵庫で保管して下さい。チンしてジップロックに入れた後は濡らしてはいけません、変色しますので注意して下さい。
2 とうもろこし
茹でる、もしくは電子レンジで2分位温めて食べやすい大きさに輪切りにしてジップロックに入れて冷蔵庫で保管して下さい。皮ごと焼いて(コレ、お勧めです)食べる場合は髭だけ切っておきましょう。
3 にんじん
ピーラーで皮をむいて食べやすい大きさに切って電子レンジで2分位温めてジップロックに入れて冷蔵庫で保管して下さい。
4 芋類(さつまいも、ジャガイモ‥)
食べやすい大きさに切って(ジャガイモはあらかじめ芽を取り除きます。)電子レンジで2分位温めてジップロックに入れて冷蔵庫で保管して下さい。丸ごとじゃがバターの場合は3~4分温めます。
「火の通りやすい野菜の下ごしらえ」
基本切るだけでOK、または丸ごと持って行き現地で調理します。
1 玉ねぎ
皮を剥き、両端を切り落として輪切りにします。そのままだとバラけてしまうので輪切りの数だけ爪楊枝もしくは串に刺してジップロックに入れて冷蔵庫で保管して下さい。
2 ピーマン
食べやすい大きさに切って綿を取り除きジップロックに入れて冷蔵庫で保管して下さい。
3 キャベツ
キャベツも変色しやすいので丸ごと持って行き現地で調理が望ましいですが、前日に下ごしらえする場合はお好みの大きさに切って水で洗ってジップロックに入れ、冷蔵庫に保管します。
4 なす
なすは変色しやすいので丸ごと持って行き現地で調理します。下ごしらえする場合は食べやすい大きさに切って塩水に1時間位浸けて「アク抜き」をして下さい。
5 しいたけ
軸と石ずき(原木と接していた軸の先端の黒い部分)を取り除き「傘」だけにして傘の上に十字に切込みをしてジップロックに入れ、冷蔵庫に保管します。
※ ちなみに「切っただけの野菜」は保存する時、濡らしたキッチンペーパーで包んでおくと次の日も新鮮さが保てます。「1度レンジで温めた野菜」は水に濡らすと逆に「いたみや変色」の原因になりますので、そのままジップロックに入れ、冷蔵庫に保管するだけでOKです。
3-3 肉の下ごしらえ
肉は「柔らかく」「美味しく」焼き上がる下ごしらえをしましょう。保管で一番のお勧めはやはり「ジップロック」です。肉汁の漏れも防げますし、空気が入りにくく密封状態でかさばらず凍らせると保冷剤代わりとしても利用できるからです。傷まないようにクーラーボックスに入れて持って行きましょう。
1 牛肉、豚肉の塊(ステーキ)
焼いているうちに肉が縮んで反り返ってきますのでそれを防ぐために「筋切り」をします。白身と赤身の境界部分に数カ所(3~4カ所)切込みを入れるだけでOKです。こうする事によって火の通り具合も良くなり美味しく焼き上がります。
2 薄切り肉(スライス)
軽くお酒をふりかけるだけでOKです。肉の臭みが取れて柔らかくなります。
3 鳥肉系
黄色い脂肪は臭みがあるのでついて付いていれば、包丁で取り除いてください。
4 漬け込んで柔らかくする
玉ねぎをすり下ろして漬け込むと柔らかくなります。他にビールやコーラ、ワインに漬け込むと柔らかくなりコクやまろやかさが出て美味しくなります。果物に漬け込む方法もあります。
注意したいのはビールやコーラ、ワインに漬け込む場合1~2時間程度、すり下ろした果物に漬け込む場合は30分位にして下さい。長時間漬け込むといずれも酵素の力で肉が溶けたりパサパサになります。また少し味が移ってしまう難点があります。
一番のお勧めはやはりすり下ろした玉ねぎです。肉との相性がよく、そのまま漬け込んだ状態で現地まで持って行って大丈夫です。
※肉の下ごしらえは塩で味付けするのは避けましょう。浸透圧の関係でうまみ成分が含まれている肉汁が出てしまいます。塩は現地で調理の時に使いましょう。
5 焼肉のタレに漬け込んで下味をつける
前日に漬け込む事によってしっかりと下味が付いて、凍らせれば保冷剤代わりにもなります。
4 まとめ
「場所決め」「道具をレンタルするのか」「最低限揃える道具のリスト化」そして「食材の下ごしらえ」これらを事前にする事によってバーベキューの準備にかかる時間を大幅に節約することが出来ます。特に食材の下ごしらえは難しい事でもなく時間のかかる事でもなく前日にひと手間加えるだけで出来ますので、ぜひお勧めします。