ホテルのビュッフェでも必ず人気メニューの上位にランクインするローストビーフ。そんな憧れのローストビーフをバーベキューでも楽しみたいですよね。外はこんがり、中はほんのりと赤身が残っているその焼き上がりは、いつものバーベキューで食べるワイルドな焼肉とはまた違った豪華さがあります。
家のキッチンのようにオーブンがないと作るのが難しそうに感じますが、フライパンがあれば大丈夫。フライパンで焼いたあと、アルミホイルに包んで放置するだけで完成する簡単レシピ。ということで、バーベキューで作るローストビーフの作り方をご紹介していきます。ほかにオーブンと同じ機能を持つダッチオーブンやスキレットを使っての作り方も紹介しますのでぜひ参考にして下さい。
この記事の内容
1 ローストビーフとは
牛肉の塊をオーブンなどで蒸し焼きにし、それを薄くスライスしてソースをかけて食べるイギリスの肉料理の一つ。日本ではカツオのたたきに似ていると言う事で「牛たたき」とも言われる。
2 フライパンを使って簡単にローストビーフを作る。
オーブンのように上下から熱をじっくり加える効果を持ったダッチオーブンとちがいフライパンの場合は肉の表面をまんべんなく焼く必要があります。表面に焼きが入ったらアルミホイルで包んで肉の余熱で仕上げます。
出典: 【4K2K】ローストビーフの作り方 How to make roast beef
出典: ローストビーフ作ってみた。うまいぞ。 フライパンだけで簡単に作れる。自家製ローストビーフの作り方。
出典: フライパン1つでお家でローストビーフ !安いお肉で簡単美味!植野シェフが伝授
出典: 簡単!フライパンだけで豪華な柔らか本格ローストビーフの作り方
3 万能!ダッチオーブンを使うと簡単にローストビーフができる。
ダッチオーブンは焼く、蒸す、煮込む、燻す、の料理が可能な万能調理器具。ダッチオーブンを使えば本格的なローストビーフが簡単に作れます。付け合せの玉ねぎも丸ごと一緒に入れたら甘くてホクホクに仕上がります。
出典: エスビー食品公式チャンネル ローストビーフ
出典: アウトドア ダッチオーブンでローストビーフ
4 スキレットを使って簡単にローストビーフ。
スキレットは鋳鉄製のフライパンの一種です。レストランなどで料理が熱々の鉄板のような皿に載せられて出てきますよね。あれがスキレットと呼ばれる調理器具で、蓋があればダッチオーブンとほぼ同じです。そしてダッチオーブンと比べると軽量なので持ち運びしやすいメリットがあるためキャンプなどのバーベキューでも人気があります。
出典: ローストビーフ Roast beef outdoor スキレット料理
5 ローストビーフ ソース レシピ
ローストビーフの旨みを引き立たせてくれるソース、市販のソースでも十分に美味しいですが、バーベキューのちょっとした材料で簡単に作れます。また肉を焼いた時に余った肉汁を使うとよりコクと旨みが出ます。
5-1. ローストビーフの和風ソース
出典: Cookpad
5-2. ローストビーフ、ステーキのソース
出典: Cookpad
5-3. 簡単オニオンソース
出典: Cookpad
6 ローストビーフ 簡単に美味しく作るコツ
バーベキューでも簡単に美味しいローストビーフのワンポイントアドバイス。
●ねかせるほど美味しくなりますので、ジッパー付き保存袋に玉ねぎ(すりおろし) 、にんにく(すりおろし) 、醤油 、砂糖 などを入れて揉み込み、袋の中の空気を抜いて冷凍する。前日に作っておけば、肉の中で肉汁とソースの旨味がしっかり染み込みます。
●調理開始の2~3時間前ほど前に冷蔵庫から出して、肉の芯まで温度を常温に戻しておきましょう。肉の芯が冷たいまま調理を始めると、表面は焼けているように見えても、中まで火が通らないためです。
●表面にカリッと焼き目が付いたらオッケー!
●牛肉の全面を焼いたら、アルミホイルで二重に包み予熱で仕上げる。更にタオルなどを巻いて保温力を高めると良い。
●切り分ける時も焼けたて熱々は切らないこと。肉汁が落ち着くまで少し冷ましておくのがポイントです。
●焼き加減のチェックは、金串を肉の真ん中に刺して10秒ほど置いてから抜き、串に触れたとき人肌程度の熱さになっているとミディアム程度の焼き上がりです。
●ソース作りには、余分に出た肉汁を使うとコクが出ます。
7 ローストビーフ 注意点
★ ローストビーフは中の肉が赤いけど大丈夫か?
大丈夫です。低温で火が通っている状態です。加熱ではなくて余熱で温めているので、 レアやミディアムレアということになります。
★ 食中毒にならないか?
牛肉の内部には菌がいません。表面には付着していますが、 ローストビーフは表面をしっかりと焼くので、食中毒の心配はありません。
※ 牛肉の塊の場合は中に菌はいませんが、豚や鶏は別ですのでご注意下さい。ただし、牛肉の塊肉でも火を通しやすく穴を開けたり筋切りした際には、菌が内部に侵入する場合があります。
★ バーベキューでの注意点は?
包丁や箸、トングは焼いた肉を触る専用と、生肉を触る専用を分けて用意することです。
※ 生肉を触った手は菌が付着している可能性があります。その際には食中毒にならないように、十分に手を洗うか消毒する必要があります。
8 牛のたたきとローストビーフの違い
ローストビーフは牛のたたきとは違い芯まで火が通っているので、生焼けではありません。牛肉のたたきとは、 厚めに切った牛肉を、中は火を通さず、お肉の表面だけを焼いたあと、キュッと氷水で冷やしたものです。余熱で調理されないので、中が生を保ったままの状態。ローストビーフとは、 牛肉のかたまりをオーブンでじわじわと中まで火を通し、 蒸し焼きにしたものです。つまり、お肉の中まで加熱せず、表面だけを焼くのが「たたき」でお肉の中は生。ローストビーフは、中までじっくり加熱されています。一言でいえば「たたき」はお刺身。ローストビーフは調理されたお肉。 牛肉の蒸し焼きということです。
9 ローストビーフ おすすめ道具
9-1. 炭
9-2. BBQコンロ(炭火)
9-3. ダッチオーブン
いわゆる家庭にある電化製品の「オーブン」のアナログ型です。名前の通り「オーブン」の役目をします。バーベキューではオーブンはもとより、煮込み料理から蒸し焼きまでこなす必需品と言えます。
9-4. スキレット
ダッチオーブンと同じ機能を持つスキレット。蓋があればミニダッチオーブンです。小型のフライパンなのでバーベキューでもちょっとした簡単な料理なら重宝します。そのまま器としても使えます。
9-5. 料理温度計
ローストビーフの中まで理想の温度に仕上がってるかコレがあれば失敗しません。ちなみにミディアム:(内部温度65~70℃中心部はちょうどよい状態に火が通っており、薄いピンク色。切ると肉汁が少ししか出ない。)ミディアム・レア:(内部温度約65℃レアよりは火が通っているが、肉の中心部はまだ生の状態。切ると赤い肉汁がうっすらとにじみ出る。)レア:(内部温度55~65℃以下表面は焼けているが、中は生の状態。中は鮮紅色で肉汁が多い)
9-6. アルミホイル
ローストビーフを余熱で中まで温めるための必需品です。やきいも作りやバーベキュー用の厚めのアルミホイルもあります。
9-7. 保存袋
前日にブロック肉と調味料を入れて揉み込んで十分味を染み込ませるためのジッパー付き保存袋です。
9-8. トング
バーベキューでは食中毒防止のために生肉専用と、焼いた肉専用と必ず2種類用意しましょう。
9-9. 防虫ネット
冷やした肉を時間をかけて常温に戻す時、虫が寄ってくるのを防止するために重宝します。
9-10. 塩、胡椒
ミルで挽くタイプの調味料です。「細かめ」「粗め」の2段階に設定できるものもあり、お料理のシーンによって使い分け出来るのがうれしいです。
10 料理をする前に知っておこう!ダッチオーブンのお手入れ方法
ダッチオーブンやスキレッドは「シーズニング」をしないと使えません。シーズニングとは、出荷前に塗られている「さび止めワックス」を落とし、鋳物の表面に油を染み込ませてコーティングする、使用前の慣らし作業の事です。ワックスを落とし代わりのオイルを染みこませることで、においや焦げがつきにくくなります。
1. ダッチオーブンに水をはり火にかけ沸騰させ、お湯を捨てる
2. 空焼きし、冷まして油を塗る、を3~4回程度繰り返す
3. 最後に鉄臭さを取り除くため野菜くずを炒める
この作業を行うと、ダッチオーブンは深い黒色に仕上がり、使い込むほど味のある仕上がりになります。ダッチオーブンを使ったあとの手入れは、鍋に数センチの水を入れて、火にかけながらタワシでこすって汚れを落とします。ダッチオーブンのお手入れの際は、洗剤を使わないのが鉄則です。汚れが落ちてから水気を飛ばしてしっかり乾燥させ、オイルを塗って保存します。一番大切なのはサビ予防です。蓋をすると湿気がこもってしまうので、本体と蓋の間は新聞紙で包み、収納袋に入れて保管します。
11 まとめ
バーベキューでも簡単に作れるローストビーフ、いかがでしたか?電気オーブンがなくてもフライパン一つで豪華な、しかも本格的なローストビーフが作れるんです。ダッチオーブンやスキレッドがあれば本当の「ロースト」ができます。バーベキューの食卓にローストビーフがあればそれだけで華やかさがありますよね。
ソースは市販のものを使うだけではなく、肉汁をベースにさっぱり和風や隠し味にワインを加えてみたり、オニオン風味を効かせたパンチ力のあるソースまで、シチュエーションに合わせてお好みの味を作るのも楽しさの一つではないでしょうか。お酒やビールのおつまみとして、または野菜を添えてサラダ風に、あるいは副食として、子供たちのおやつとしても喜ばれると思います。